山口県の老人ホームの特徴について
2016.01.29 金曜日
山口県は、高齢者が入居するための老人ホームの数が、絶対的に多い県です。そのため、施設の種類、費用面でも様々なタイプがあり、利用者のニーズに合わせて幅広い選択肢があるという特徴があります。
そもそも山口県は、「全国と比べて10年は高齢化が早く進んでいる」と言われてきました。その言葉通り、2011年時点で全国4位の高齢化率。総人口は約144万人で、そのうち65歳以上の高齢者は約15万人、高齢化率は28.2%となっています。さらに、2035年の高齢化は37.4%、全国5位になると予測されています。
こうした状況に対応すべく、山口県では「やまぐち高齢者プラン」を策定。「だれもが生涯にわたり、住み慣れた地域や家庭で、安心していきいきと暮らせる社会づくり」の実現に向け、早い段階から高齢者福祉と医療との連携を図り、来るべき超高齢社会への対策をしっかり取ってきたのです。
その結果として、山口県の老人ホーム施設の特徴には、介護療養型医療施設が多いという点が挙げられます。介護療養型医療施設とは、療養病床など設置している病院、または診療所であり、常に医療サービスが必要な高齢者が利用する施設です。これが、山口県には3277床あり、人口100人あたりの数は0.83床で、全国で3番目に多い数字。寝たきりや認知症など、高齢者が介護・看護が必要となっても安らか生活を送れるようになるために、社会全体で支えていく体制が整っていると言えるでしょう。
介護療養型医療施設への入所は、入居一時金は必要ありませんが、月額利用料としてベースとなる賃料や食費などの他に医療費がかかってくるため、介護付有料老人ホームや介護老人保健施設などよりも高額になる場合がほとんどです。介護療養型医療施設への入居を考える際には、同時に個人の経済状況も鑑みる必要があるので注意しておきましょう。
介護付有料老人ホームや介護老人保健施設の料金の相場は、中国地方一帯と比べても大差ありません。入居一時金が0~数十万円、月額利用料が15万円前後のところがほとんどで、利用しやすくなっているのは嬉しい限りです。
山口県内にはまんべんなく老人ホームが分布しているのも大きな特徴です。県庁所在地の山口市をはじめ、下関市、萩市、岩国市、宇部市、防府市…と、県内全域に老人ホームがあるため、現状の住まいの近くで入居できる可能性も高くあります。「住み慣れた土地で余生を過ごすのが一番」と考える高齢者にとっては、何より大きな特徴であり、メリットと言えるでしょう。